哀しみの申し子(ver.かすみん)

 心が呻いて血を流しても
 生きることしかできなかった
 この苦しみが終わるなら
 何にでもなってやる

 優しさに惑わされるな
 温かさに気を許すな
 お前にあるのはただ、敵のみ
 倒して前に進むことのみ

 恐怖など忘れてしまえ

 弱き他人も、弱き自分も、
 すべてを押しのけ殺せばいい
 簡単なことだ
 選択肢は何もない

 それで、すべては終わる

作:かすみん
 また響いてますね。

 前回の「哀しみの申し子」を受けて、かすみんが響いた作品を送ってきてくださいました。どうもありがとう。

 今回は響き返しに彼らを取り巻く「弱さ」を羅列してみました。

>>>前回の[哀しみの申し子]はこちら

 前回、含みの部分をすべて隠したにもかかわらず、餓狼伝説をあまり知らないかすみんの作を読んで「おお、一部100点だ」という部分がいくつか。

 哀しみの申し子では、解説してない部分として、「強さに魅入られたのは誰か」「忌んだ弱さは誰のものか」というのがあります。もちろん、当の本人達は言わずもがなであります。特にギースは「弱いという所から強さを目指した」人です。何も、壊されず、奪われずにいるために、強さだけを追い求めて昇って行った人。

 クラウザーは、逆に、強さを持っていながら、欲するものが手に入らなかった人。対戦相手には負けたことがない。けれど、満たされない。その満たされぬ胸の内を、誰にも語ることは無く…。

 ギースもクラウザーも、「強さに魅入られ」「弱さを忌んだ」、そのために、もっと大切なことに気付けないでいた人ではないかと。

 その彼らの人生の道筋を、わだちにして歩ませてしまったのは、ルドルフやエルザやマリアの弱さ。家庭を守れず、生き抜くことも出来ず、愛も勝ち取れない。

 けれど、裏を返すと、彼らはみんな、強かったがゆえに、弱さを生み出してしまったのではないかと。格闘の世界では並ぶもののいなかったルドルフは、その強さゆえにシュトロハイム家に目をつけられたし、強い後継ぎを生もうと決心したエルザは愛してくれぬ男を婿に迎え、迷惑をかけまいと身を隠したマリアは体を壊して他界。

 そうみんな、強くて、ゆえに弱かったんです。

 この二人、わだちから抜け出して欲しいと思って考察しているんです。続考察、大分後になると思いますが、描けたらいいな……。

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